名古屋市では、都市化の進展に伴い、開発や外来生物の侵入などによって生物多様性が損なわれてきました。しかし、東部丘陵地のまとまった緑地やため池、河川などを中心に、この地域固有の希少な生物を含む6,000種近い生きものが生息・生育しています。
名古屋市が平成27年4月に公表した「レッドデータブックなごや2015」では、絶滅のおそれのある種として、植物182種、動物207種が掲載されています。
私たちの生活に必要な生きものでなければいなくてもいい、と思われる方もいるかもしれません。しかし、すべての生きものはつながりあって生きており、ある1種の生きものがいなくなることが、思わぬところで私たちの生活に影響を与えるかもしれないのです。
絶滅のおそれのある生きものについての詳細は、以下のリンクをご覧下さい。
絶滅のおそれのある野生生物(名古屋市ウェブサイト)(外部リンク)
様々な在来生物がつながりあい、バランスをとって生きている「なごやの生物多様性」を守るため、私たち一人ひとりには何ができるのでしょうか。
都市に住んでいると、自然が身近なものとは感じないかもしれません。しかし、気をつけて見てみると、私たちの周りにもさまざまな生きものがいることが分かります。私たちの身近なところで、どこにどのような生きものの「すみか」があるのかを知り、その「すみか」を守り・育てていくことが必要です。
また、なごやの生きものが減少している原因の一つに、外来生物の影響があります。現在、なごやには様々な外来生物が侵入してきています。これらの多くは、野外に放たれて繁殖したペットや観賞用植物などです。もともとその地域にすんでいなかった生きものを安易に放せば、地域の生態系に大きな影響を与える可能性があります。
地域の生物多様性を保全する活動に参加することはもちろん、生きものはむやみに放さず、ペットを最後まで責任を持って飼うなど、簡単にできることがたくさんあります。できることから、「なごやの生物多様性」を守るための行動にご協力をお願いいたします。