なごや生物多様性保全活動協議会等のカメ類調査から得られた知見を基に、ミシシッピアカミミガメの防除マニュアルをまとめました。
これから防除を考えている各地域の保全団体や自治体の参考になることを期待しています。
名古屋市内のため池や河川には、在来種のニホンイシガメ、クサガメ、ニホンスッポンや外来種のミシシッピアカミミガメなどが分布しています。
ニホンイシガメ
クサガメ
ニホンスッポン
ミシシッピアカミミガメ
ミシシッピアカミミガメは、別名ミドリガメと呼ばれ、アメリカ合衆国からペットとして大量に輸入されています。成長すると甲長30センチメートル近い大きさになるため、飼育が困難となり捨てられるなどして各地域で繁殖しています。
現在、名古屋市内の多くの地域で、ミシシッピアカミミガメが最も優占する種になっており、それにともない、生息地や餌などが競合するニホンイシガメは急激に減少しています。また、ミシシッピアカミミガメは在来の水草や水生昆虫などにも影響を与えている可能性があります。
このような状況から、ミシシッピアカミミガメは要注意外来生物に指定され、また、愛知県の条例により、野外に放つことが禁止されています。
表:名古屋市内の10のため池におけるカメ調査で捕獲されたカメ類の内訳(平成21~22年)
なごや生物多様性保全活動協議会は、ため池や河川などでカメ類の捕獲を行い、生息状況を把握するとともに、生態系に大きな影響を与えていると考えられるミシシッピアカミミガメの除去に取り組んでいます。
ミシシッピアカミミガメなどの外来種を中心に、25種類の生きものの目撃情報を収集しています。
お寄せいただいた情報は、生物情報モニタリングデータベースに蓄積させていただきます。ぜひ生物情報モニタリングデータベースのページより情報をご登録ください。